残留農薬は気になるが、栄養の摂取不足は気にならない消費生活。


3月14日付 日本農業新聞『おさいふ拝見 ‘05年家計調査から』より


 果実全体の消費支出が減っている。2005年は1世帯あたり39,267円と 前年より2.2%減少した。5年前に比べると12%減。年間5000円も減ったことになる。


 品目別に見ると、国産2大品目であるリンゴとミカンの購入量の減少が目立った。5年前と比べると、リンゴは2Kg、ミカンは3Kgも減るなど深刻な状況だ。主要品目も軒並み減る中、唯一増えたのはバナナ。果物に簡便志向がより求められていることの表れといえる。


 さらに手軽さで年々消費を伸ばしているのが飲料だ。全支出に占める割合は 1999年には果実を上回り、その量も伸び続けている。年代別に見ると「果実・野菜ジュース」の消費量は、 年齢が若い世帯ほど増え、29歳以下では果物の消費を上回った。年代別で多様化する消費実態に合わせた販促が、今後はさらに必要となりそうだ。


 果実の需要動向を研究する共栄大学中村哲也講師は、「果実全体の消費を拡大するには、カットや果汁加工などが必要になる」と指摘する。人気のカフェやスーパー店頭で、その場で搾りたて果汁を提供したり、家庭へ搾り機(ジューサー)の普及を進めるなど、「従来とは形を変えた消費拡大策も大切」と強調する。


これが 現在の果物消費の実態であろう。果実の消費は 年々減少しているのが 目に見えて分かるほどの状況になってきた。
果物を嗜好品と捉えると 果物に代わる安価な商品が多数登場している現在では 消費はジリ貧であろう。
スーパーの店頭で販売される果実のうち 年間の上位10品目のうち 4品目が輸入果実だ。バナナ、グレープフルーツ、キウイ、パイナップルの四つである。これらは いずれも100円から300円程度で 売価設定の出来るものである。

 
さらに スイーツ類・ジュース類が所狭しと店頭を飾っている。これでは 果物の嗜好品としての価値だけでは 対抗するのは容易ではない。
その考えの根底にあるものは 『栄養を取るのは 野菜であり 果物は 嗜好品としての価値』という意識が強いのではなかろうか。


二ヶ月ほど前の食育キャンペーンでも 果物は野菜の代わりにならない ようなことを言われた。が、これは とんでもない大間違えである。


野菜でビタミンCを摂ることは かなり大変である。ビタミンCが多いといわれるキャベツで 一日の必要摂取量を確保する為には 葉っぱ5枚分を生で食べる必要がある。千切りにすると 大きめの皿に 山盛り一杯分の量になるし、加熱すれば半分が消失してしまう為 生で摂取する量の倍を食べなければならない。


そのようなことを考えると 果物を食べた方がはるかに効率的であり 健康的である。