凍る白菜、凍るキャベツ

 大雪の影響が 野菜の高騰を招いたの連日の報道である。確かに 雪による影響もあるが、実は 雪をもたらす気象の異常の影響のほうが はるかに大きい。
 雪が降る・降らないにかかわらず 九州北部の先月の日照量は 90時間程度、前年が130〜140時間であるから 7割以下の日照になっている。特に 先月中旬から今月にかけての一ヶ月間は 日照時間は 半分程度である。 


 植物は 太陽エネルギーを浴びて 炭酸同化作用(光合成)によって 成長する。したがって 日照不足は 植物の成長を阻害する最大の要因だといえる。


 さらに 温度不足が 植物の成長を遅れさせる。関東地方は 比較的天候に恵まれているとはいえ 例年より はるかに気温が低い。寒気団が 何度も何度も 日本上空に覆いかぶさってくる。新聞によれば 先月の平均気温は 平年より3度も低く、過去最低を記録した。
 今年は 原油の値上がりもあり 重油を焚くハウス栽培への影響が懸念されていたが、悪い方向へ影響が出たといえる。


 また 露地栽培である白菜・キャベツは 収穫間際になって 畑で凍っているという。凍っていたキャベツは 収穫後に溶けても 品質に対する影響は あまり無い。が、この寒さでは 生産者自身がまいってしまい 収穫が進まない。


 白菜は 凍ったままでは 収穫できず 根っこがついた状態で解凍されるまで待つ必要がある。その為 収穫作業は 温度の上がった昼からしかできない。その為 全体の収穫量が減り 出荷の減少につながっている。


 テレビは 大雪のもう一つの影響という形で 野菜の高騰を報道する。私から見れば 短絡的な 興味本位 の報道としか思えない。野菜の生産にかかわる要因を理解していれば もっと別な形の報道があってもいい と思う。


 いろいろな意味で 自然は 私たちに 試練を与えているように思う。高値とはいえ キャベツ ・ 白菜 なら 重量もあり 一度の食事に使う量は たかが知れている。
無いものねだりで わざわざ少なくて高値の商品を求めるのではなく、こんな時こそ 賢い消費者になって 上手に野菜を使っていく技 を身につけるべきだと思う。